保険で出来る奥歯の白いかぶせもの(白い歯)、CAD/CAM(キャドキャム)冠について ※令和6年6月更新
歯の神経を取った後などに入れるかぶせもの、奥歯だと銀歯になってしまうイメージがありませんか?
最近(平成26年4月~)は、白いかぶせものが奥歯でも健康保険で出来るのをご存知でしょうか?
保険で使われる白い被せ物は3Dプリンターで削り出して作られるCAD/CAM冠(キャドキャム冠)と言います。
材料の種類について ※令和6年6月追記
CAD/CAM冠は大きく分けて2種類あり、
①色調が歯の色に近いが耐久性が低いハイブリッドレジン(レジンとセラミックの混合材料)を用いたCAD/CAM冠
②色はアイボリーで歯の色とは白さの程度が違いますが耐久性の高いPEEK(ピーク)を用いたCAD/CAM冠
となります。
保険適応の条件
ざっくりと言いますと、令和5年12月より保険で全ての奥歯が白い被せ物が可能です!
(※ブリッジは対象外です。)
以下に材料による適応条件を述べていきます
①ハイブリッド冠
a小臼歯(4番目・5番目の歯)→条件なく保険が適用されます
b.大臼歯→保険が適用される条件があり(☝️一番上の絵または下の表を参照)
言葉で説明しますと
被せる予定の歯の反対側(被せる所が右なら左側)の大臼歯の上下の歯が噛み合う所があるのが絶対条件で
↓さらに
a.被せる予定の歯と同じ側に大臼歯の上下の歯が噛み合う所がある
または
b.被せる予定の歯の対合の歯が無く(被せる所が右上なら右下に歯が無い)、手前の小臼歯の上下の歯が噛み合う所がある
aまたはbのどちらかを満たさなければなりません。
②PEEK冠
大臼歯であれば、条件なく保険適用可能で①の条件を満たす必要はありません。
と言いましても
なかなか患者さん自身で判断されるのは難しいと思いますので、来院いただきご相談ください。
大臼歯に白い歯を入れる時に見た目の良い①のハイブリッド冠を入れる時に条件がいると認識していただいたら良いと
思います。
(申し訳ありませんがどの材料が適用されるかの電話でのご相談はご遠慮ください。)
。
PEEK冠について
大臼歯で使えるようになった材料、PEEK=ポリエーテルエーテルケトンは
従来のハイブリッドレジンと比較しての特徴は
①高い靭性値がある
②歯を削る量が少なくて済む
③吸水性が低く、変着色のリスクも少ない(ただし、色はアイボリーのみ)
等があるようです。
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自費の白いかぶせものとの違いは?
自費の白いかぶせものに比べると美しさ、強度では劣りますが「奥歯で銀歯はイヤで、白ければよい」と言う方には良いと思います。
自費の白いかぶせものでもハイブリッドクラウン(冠)はありますが保険のCAD/CAM(キャドキャム)冠との違いは、保険外のハイブリッドクラウン(冠)には金属の裏打ちがある分強度が高いです。(下図)
その他、ジルコニア冠やジルボンド冠(ジルコニア+セラミック)など保険外と言っても種類がありますので説明させていただいた上でご検討、ご選択ください。
当院では、比較的新しい材料、ジルコニアをおすすめしています。
ジルコニアは人口ダイヤモンドとも呼ばれる、セラミックの仲間であり
割れにくく、すり減りにくい特性を持っています。歯を削る量もCAD/CAM冠に比べると
少なく、色調にも優れています。
注意点
保険の白いかぶせものの注意点は
①割れやすい。
a 食いしばりが強い方 → 咬合力によって、破折する恐れがあります。
b 部分入れ歯の金具が、かかる場合 → 力がかかるので破折する可能性が高くおすすめできません。
以上に当てはまる方で、銀歯のかぶせものがイヤな方は、強度の強い保険外の白いかぶせものをご検討ください。
②脱落し易い。
材料の性質上、セメントでくっつけても脱落することがあります。
接着力はメタル>ジルコニア>>CAD CAM冠となっています。
外れたものを持ってきてもらったらそのまま再装着出来る事が多いです。
③摩耗しやすい。
※令和6年6月追記 大臼歯で適用されるPEEK冠は従来のハイブリッド冠に比べ割れにくく、脱離しにくい、耐摩耗性もあるようですが保険適用されて間もない材料ですのでこれからデータが出てくると思います。
なにかご不明な点があればお尋ねください。
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